子供の頃、「両総最中」というものがありました。
味は上品にすこぶる甘く、中に「ぎゅうひ」が入っていたりして、
森家では結構高級な、特別な時に食べる(食べられる)菓子でした。
しかし、この最中。私の思い出として、ものすごくデカく四角く、煉瓦のようだったと記憶しています。
甘い、美味い、デカいの三拍子そろった千葉の誇る銘菓の一つでした。
時は経ち、いつの間にかこの両総最中は無くなりました。
会社が潰れた・・・のだそうですが、定かではありません。
しかし、この最中のファンは多く、復活を望む声が大きかった事もあり、
いつしか「房総最中」と名を変え販売がされるようになりました。
味も甘さもそのままですが、サイズだけはなぜか縮小されての販売です。
一個食べると満腹満足の大きさこそ「両総最中」の醍醐味だったのに・・・と思うは私だけか?
まあ、糖尿病も気になるお年頃としては「いいかんじ」なサイズなのでしょうが。
美味しさが変わらないならば、ダウンサイズは上品への変化と受け止めましょう。
ああ、しかし。
あの「でかいな!」と思わせる四角い体躯。
「重い!」と思わせる手応え。
冗談のようなあのサイズこそ千葉らしかったのに。正直残念なダウンサイズ。
「現役の房総最中」写真は白餡入り長四角バージョン(L60mm×D30mm×H22mm〈大凡値〉)。
これと小豆餡+ぎゅうひ入り正方形バージョン(L60mm×D60mm×H22mm〈大凡値〉)があり、
各2個づつワンセット(計四つ入り)で販売されています。
この復活した銘菓の、固有の店舗はありません。
なぜかチェーン展開しているマロンドというパン屋さんの店内に、居心地悪そうに陳列されています。
そうなった背景に、「両総最中」から「房総最中」に」変わった真相があります。
郷土菓子の複雑な過去。昭和は遠くなりにけり。
- 2013/02/18(月) 20:31:45|
- たべもの
-
| トラックバック:0
-
| コメント:2
三十五年前に葛飾柴又に住んでいた頃、地唄箏曲を学んでいたのですが、雑司ヶ谷の三絃師匠宅へ行くのに松戸の伊勢丹百貨店でかわしんの両総最中を買い求めてお土産にしたものです。
大きくて美味しく、有名な和菓子屋の饅頭や羊羮より人気がありましたよ!
廃業とは残念ですけど、成田のよねやが経営引き継げばよかったのに。
よねやの羊羮より断然両総最中のが旨くて売れるはず。
柴又の大和家の草団子も美味しいですよ!試してみてくださいね。
- 2014/06/08(日) 16:19:17 |
- URL |
- 地唄狂い #-
- [ 編集 ]
「地唄狂い」様。コメントありがとうございました。
何はともあれ、今でも「(両総)最中」が食べられる事を嬉しく思います。
柴又大和家の草団子、是非一度食したいと思います。
- 2014/06/10(火) 09:20:59 |
- URL |
- TOSHIHIROW #-
- [ 編集 ]